同調粘性マスダンパー付アウトリガー構造を用いた片コア型超高層建物の地震応答制御と実現可能性評価 FEASIBILITY STUDY OF SEISMIC RESPONSE CONTROL OF A SIDE CORE TYPE TALL BUILDING BY A NOVEL DAMPED OUTRIGGER SYSTEM WITH TUNED VISCOUS MASS DAMPERS

近年,同調粘性マスダンパー(Tuned Viscous Mass Damper, TVMD)を用いたダンパー付アウトリガー構造が注目されています。TVMDとは,見かけの質量効果を利用するダイナミックマスダンパーの一種であり,粘性ダンパーと慣性接続要素を並列した粘性マスダンパー(VMD)に柔支持部材が接続され,両者の付加振動系の同調効果によって卓抜した地震エネルギー吸収性能を発揮します。これに対して筆者らは,既往研究にて実在する250m級中央コア型超高層建物を参考に設定した建物の数値解析検討と具体的な試設計を行い,(a)エネルギー吸収効果を自己増幅するTVMD付アウトリガー構造は曲げ剛性の確保が難しい日本のダンパー付アウトリガー構造の抜本的な解決策になること,(b)地震応答の包括的低減という観点では従来型と同様に1次モード制御が推奨されること,(c)TVMDは地震エネルギーを効率よく吸収できる位置に設置し過大な応答が生じないよう適切な質量比と軸力制限比を設定する設計が現実的かつ安価であり費用対効果が高いことを明らかにしました。一方,日本では,建築計画の都合で150m以下の超高層建物に片コア形式が使われる場合もあり,コア配置に依らず同応答制御構造が適用可能であると望ましいため,本研究では,典型的な日本の150m級片コア型超高層建物を対象にTVMD付アウトリガー構造の適用性と実現可能性を調査しました。本研究は日建設計との共同研究成果です。

本研究は日本免震構造協会の2025年度優秀修士論文賞に選ばれました!

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This paper examined a novel damped outrigger system with tuned viscous mass dampers (TVMDs) previously proposed by the authors for a typical Japanese side fore type tall building with 18 m of the outrigger span. A series of generalized response spectrum analysis and nonlinear response history analysis for a typical Japanese tall building with a center core was performed to investigate the seismic response reduction effect. Moreover, the structural detail was designed to estimate the cost and cost performance index, and the feasibility of the TVMD damped outrigger system was strictly discussed.

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